〜ナキムシ〜

「まだなんかな〜…」

部屋にある

ビー玉を一人転がす



「…はぁ」

「…はぁ」


一人で居ると

溜め息ばかり……


黒い空気が

あたしを掴んで

離さない…

逃がさない……

……〜………♪

電話がなる


「お〜い!奈津〜!」

親友の千里だった


「ん〜?なした?」

「今日さ〜♪みんなで飲むけど奈津も来なよ」



そんな気なれない

第一男がいるんでしょ?

それで

千里はきっと…

仲介役だな…



「誰がくんの?」

「えとね〜♪あたしと、真智と、紗耶香と、孝則と、修治と、りんちゃんと、海斗がくる♪」



…は?
修治って誰だよ


「修治ってゆうあたしの友達なんだけど〜、前奈津みかけていいなっ!て思ったらしくて〜」



ほら…
やっぱ仲介…
キューピッドのつもりか



「ごめん!無理」

「え〜なんで〜?修治に連れてくって言っちゃったよ〜!行こ♪」




うぜぇ…
あたしは今忙しいんだよ

って…
只落ちてるだけだけど…


「ごめんな!とにかく無理やッ!」


そう言って
電話を切った…


あたしには

好きなやつ居るんだって
飲み会なんて…

行ってらんね〜よ



…あれ?


千里はこの事知ってんじゃなかったけ…?



はぁ…また

お節介かよ……


千里にはよくある事。


まあ…

有り難いような…

微妙な感覚だ…



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