俺様彼氏の甘い罠
頬を真っ赤に染めて、
眉を寄せて。
聞こえるか分からないくらい
小さな舌打ちの後の言葉に
先生が笑って振り返った。
「 本気なら即答できるだろ。
中途半端な気持ちで澪に・・・
”俺の女”に手出すな 」
ゾクッ、と寒気がして、
なんとなく先生から
殺気みたいなものを感じた。
「 澪、早く靴替えて来い 」
「 ・・・はい 」
「 速水、お前も職員室行くぞ 」
何事もなかったかのように
先生はいつも通り”先生”に戻って
私と会長を職員室へ連れて行った。