俺様彼氏の甘い罠




自習室は大体放課後に開けられて
この時期になると3年生の生徒が
ここで勉強している。




それ以外には基本使われない、はず・・・。




「 ごめんね、ちょっと強引だったかな 」


「 っ・・・・会長・・・ 」




口を覆っていた会長の手が離れて
怒った私を見てもう1度”ごめんね”と
笑って謝った。




「 別に脅しに来たわけじゃないし
  怯えないでくれる?
  さすがに傷つくんだけど 」




苦笑する会長からバッと離れて
自習室から出ようとドアへ
手を伸ばしたら、その手を掴まれて




・・・・・・チュッ




「 澪ちゃんの大好きな先生に
  あそこまで言われたら
  意地悪するわけにはいかないでしょ? 」




また何かを取られるのかな、とか
色々と今までのことが頭の中を
ぐるぐると巡っていたのに
手の甲にキスを落としてパッと
離された手は行き場をなくしていた。




< 186 / 231 >

この作品をシェア

pagetop