俺様彼氏の甘い罠
「 ・・・・んっ・・な、お・・・ 」
待って、ってもう何度も言ったけど
聞いてくれそうにない。
触れる唇が熱くてクラクラする。
このまま眠れそうなくらいに
先生の腕の中は温かくて、心地良い。
なかなか止まないキスの雨に
抵抗するのも忘れていた私は
ふっとテレビに視線を向けた。
画面左上に映し出されていた数字は
さっきまで”5:00”だったはず。
「 ・・・っ直斗!!! 」
10、9、・・・ともう既に新年まで
10秒を切っていた。
去年は一緒に居れなかったから
今年こそは新年を一緒に迎えたい、って
私のお願いはあっさり承諾されて
久々に先生の家に来ていた。
”教師の仕事はとにかくやばい”と
仕事を持って帰って来たらしい先生は
睡眠時間を削って仕事をしていたらしく、
私が年越しそばを作っている間に
眠ってしまっていた。