俺様彼氏の甘い罠




春先のまだ肌寒い室内で
熱が出るくらい熱いキスを交わす。




「 2年、待ったんだけど 」


「 ・・・・・ッ 」


「 ほら、脱いで? 」




卒業したその日に、なんて
まさかそんなわけがないって
心の中で叫んでいる間に
先生の指先が私のネクタイを緩めて、
シュルリ、と抜き取られた。











「 約束、覚えてるよな?




 ────────────ほら、早く。 」




今度は自分のネクタイを緩めながら
私を濡れた瞳で見下ろす。




「 で、できないです・・そんな・・・っ! 」




キスをするだけでも恥ずかしいのに
これ以上はもうどう考えても
私には早すぎる気がする。




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