俺様彼氏の甘い罠
想像しただけで泣きそう。
今でも会う時間は貴重なのに
もし本当にそうなってしまったら
この時間さえなくなってしまう。
それは、絶対に耐えられない。
「 ・・・・・なに、怖くなった? 」
「 ・・・・っ・・ 」
「 澪? 」
この人が居なくなるなんて
・・・・考えられない。
「 俺がいなくなったら
澪はどうなると思う? 」
「 ・・・・ッ 」
「 ほら、教えて? 」
耳元に感じた温もりは
多分、先生の唇。
からかうような声と質問に
少しだけ唇を噛んで、
”もしも”の話だからって
自分に言い聞かせた。