俺様彼氏の甘い罠
「 ・・・ごめんね、結花ちゃん 」
「 何言ってんの!
クラスの女子が騒いでたから
澪には彼氏がいるから
会長の彼女なんかにならないって
言い聞かせておいたよ 」
──────────会長・・。
更衣室には誰もいなくて、
私は澪ちゃんに髪とメイクを
直してもらいながら、
また泣きそうになるのを
ぐっと堪えていた。
「 ・・・・ごめんね、気付けなくて 」
「 そんな・・・!
私がフラフラしてるから・・・ 」
今日あったことを結花ちゃんに
話したら、今度は結花ちゃんが
泣きそうになっていて、
メイクが落ちちゃうよって
ティッシュを手渡したら
澪もだよって笑われた。
「 2番テーブル、あたしも入るから
2人で頑張ろっか! 」
「 ・・・・うん! 」
接客が苦手な私のフォローを
結花ちゃんがしてくれて、
私はほとんど座っているだけで
あっという間に1日目は
終わってしまった。