俺様彼氏の甘い罠
「 ネックレスが? 」
「 ・・・・ッ・・ごめんなさい・・・ 」
どうしよう、どうしようって
謝りながら泣いてたら
先生が”なんだ”って笑い出した。
「 よかった 」
「 ど、うして・・・っ 」
「 ・・・・・・澪に何もなくてよかった 」
優しく私を抱きしめながら
”俺も一緒に探すから、
もしだめでも今度は
落とさないようにすればいい”と
そう言ってくれた。
「 放課後、探すのは禁止 」
「 ・・・・どうして? 」
「 委員の生徒が歩き回ってるから。
絶対アイツに会う 」
あの一件で会長が嫌いになった、と
眉を寄せて言う先生を見て
小さく笑ったら、
笑うな、って頬を抓られた。
「 澪、今日は帰るぞ。
探し物は明るいときに、な? 」
「 ・・・・・はい 」
先生と一緒に、ってわけにもいかなくて
結局私は先生に言われた通り
大人しく家に帰った。