私の彼氏はかっこよくない
タイトル未編集

~あいつの存在。~

「好きです・・・。」














私、笹崎ともみ中学3年生は今、チョーありえない男子に告白されています。

そのチョーありえない男子とは、萩本太一。

私と同じ中学3年生のくそマジメ男子。

恋愛対象にみるには程遠い奴。

でも、そいつとはある関係をもっていました。




あいつは、去年のお正月まで私のいとこでした。

けど、世間から見たら「チャラい」といわれるような私とは真反対で地味でおとなしいあいつは大嫌いでした。

幼稚園・小学校の時はあのいかにもマジメにみえる黒ぶち眼鏡も、ボサボサの髪の毛もなかった。

なのに、中学2年生の秋以降あいつはかわっちゃた。

急に、マジメになって私につめたくなった。

だから私も話かけなくなり、おたがい話さないままある事件を迎えた。






中学2年生の終業式を終え家に帰ると、お母さんとお父さん、いとこのおばさんとおじさん、おじいちゃん、おばあちゃん、暗い空気で和室の大きなテーブルを囲んでいました。

そして、壁に沿って突っ立っている太一。

一言も発せる空気じゃなかった。

空気を読んで私も太一の隣に立った。

すると、おばさんが重い口をひらいて

「ごめんねともみちゃん、太一。二人ともその場に座って。」

といった。いくら馬鹿なあたしでも、なんとなく話の内容が分かった。

おばさんはそのまま話続けた。

「あのね、あたしたち離婚・・・するん・・・だ。ずっと、話あってて・・・。それで、きまっちゃったんだ。かってな判断でごめんね太一。それでね、ずっとずっと言えなかったことがあって・・・。太一。あなたは、私たちの本当の子じゃないの。養子なの。私の友達に子供を産んですぐなくなってしまった人がいてね、母さんその人にたのまれて、太一のことを育てることを決めたの。今まで言えなくてごめんね太一。おどろかしちゃってごめんね。太一。ともみちゃん。太一は母さんと父さんどっちについてくか、きまったら言ってね・・・・・・。」
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