恋の方程式
「そうだ。ここを継ぐことによって、雪乃ちゃんとの大切な時間を失いたくなかったんだろう。その時、雪乃ちゃんは小さかったから、寂しい思いをさせたくなかったんだろう。」
「そうだったんですか・・・。」
「それよりも、雪乃ちゃんをここまで案内してくれた男の子は誰だかわかるか??」
あの怖い、男子なんて私が知るわけないじゃん。
「分かりません・・・。」
「あれは、俺の息子だよ。」
「へぇ?息子?」
全然似てねぇ~
ていうのは嘘で、言われてみれば目の辺りとか雰囲気が似てるような似てないような・・・。
「驚いた??でも、これからもっと驚くことがあるよ。」
「これから??いったい何があるんですか??」
「それは、また今度。それよりも、改めて自己紹介をするよ。俺は、ここの理事長。日下部徹(クサカベ トオル)です。そして、息子は日下部渉(クサカベ ワタル)。雪乃ちゃんと同じクラスにしたから、分かんないことは渉に聞いてくれ。」
「あ、はい・・・。」
「明日から、正式に入学な。」
「はい。」
「じゃあ、今日はもうこれで帰っていいよ。【今日は】ちゃんと、眠るように。」
「は、はい・・・。」
妙に今日はってところを強調してたな・・・。
今日ってなんかあるっけ??
まぁ、いいか。