恋の方程式

好きだって、気づいたから。








大切な人だって気づいたから。




















「おばあちゃん、私行くね。」


「決まったんじゃな。雪乃ちゃんの好きなようにしなさい。」


「今まで、短い間だったけどありがとう。」


私は、感謝の気持ちを込めておばあちゃんを抱きしめた。


「渉。」


「行くのか?」


「うん。ごめんね?」


「謝るな。俺が惨めになる。」


「そうだね。また、こっちに戻ってくるから、その時は仲良くしてね。」


「ああ。待ってるから。」


「うん。」



これで、よかったんだよね?

渉には、本当に悪いことをした。

慰めてくれたし、一緒に居てくれた。

なのに、こんな形でしか恩返しができなくてごめんね。





また、会う日まで・・・。






傍にいてくれて、ありがとう。



< 217 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop