我が道をゆく
不良王子
私立『白波学園』高等部。
素行の悪い所謂“不良”から、人生勝ち組の親を持つ所謂“金持ち”揃いの「何じゃそりゃ」って学校。
クラスは普通科AクラスからFクラスと、最高クラスである“Sクラス”、最低クラスである“Zクラス”の計8クラスある。
成績順にAからFまで決められるが、お金持ちの家では小さいころからの英才教育を受けている人が多いため、成績順=財力順になっている感じだ。
ちなみに私は一般ピーポーなので、普通にDクラスに通っている。普通よりちょっと悪いけど、まぁ後ろ指差されるほど酷いもんじゃない。そんな成績。
Sクラスに入るのは、生徒会のメンバーだ。
そのため1年にSクラスはなく、私たち2年からSクラスが導入されている。
この学校の生徒会は行事の計画から進行まで全て任されているため、どうにも他より仕事の量が半端じゃないらしく、必要なだけの授業免除が言い渡されている。
その点では羨ましいことこの上ないのだが、そのせいで勉強ができない。なんてことになってはいけないため、普通のクラスより1回の授業のスピードがとてつもなく早いと聞く。
所詮私のような凡人にはついていけない進め方で、自然とそのクラスには――つまり生徒会には、成績優良者が選ばれる。
1,2年の学年末テストで2学年全体の中から毎年6人の人を抜擢しているのだ。
会長1名
副会長2名
会計2名
書記1名
時たま庶務が入るとも聞くが、それは本当にごく稀なことらしい。何でも、あり得ないほど忙しくなる年があるとか。
――そして、今年の生徒会には、とんでもない奴らが選ばれたとか。