風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
どうも他の同僚に接する態度と、俺に対する態度には明らかな違いを感じる。

勿論俺が課長という、彼女からしてみたら上司に当たる地位にいたのも、その理由なのかもしれないが。

だが、そうではなくて。

もっと、

俺を避けている様な。


「香坂さん、俺のこと嫌いだよな?」

俺は何気なく彼女に聞いていた。

助手席の空気が一瞬にして、先程より一層張り詰める。

「はい!?何を仰ってるんですか??嫌いも何も・・・・・・。」

段々と語尾がごもごも言い出し、何を言っているか聞こえなくなる。


「俺は君に嫌われるようなことをしただろうか?」

君に嫌われていたら、それは非常に残念な事なのだが。


「だから、嫌ってません!!
そもそもそういう次元の問題ではなくて・・・。」

若干動揺を見せる彼女。


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