風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
Act2.
大きな深呼吸を1つ。
強く拳を握り締める。
そして、私は目の前にあるボタンを押した。
「はい、どちら様ですか?」
インターホンから落ち着いた声が聞こえる。
「あの、昨日お伺いした香坂です。
朝早くに済みません。
会長はご在宅でしょうか?」
私は震えないように、声に力を込めた。
何度も何度もここに来る途中、頭の中で練習した言葉。
ここで引き下がる訳にはいかないから。
何が何でも会長に会わなくてはならない。
「少々お待ち下さい。
今、門をお開けします。」
意外とあっさり通されることに少し拍子抜けする。
でも、ここで安心している場合じゃない。
まだ第一喚問を通過したに過ぎないんだから。
強く拳を握り締める。
そして、私は目の前にあるボタンを押した。
「はい、どちら様ですか?」
インターホンから落ち着いた声が聞こえる。
「あの、昨日お伺いした香坂です。
朝早くに済みません。
会長はご在宅でしょうか?」
私は震えないように、声に力を込めた。
何度も何度もここに来る途中、頭の中で練習した言葉。
ここで引き下がる訳にはいかないから。
何が何でも会長に会わなくてはならない。
「少々お待ち下さい。
今、門をお開けします。」
意外とあっさり通されることに少し拍子抜けする。
でも、ここで安心している場合じゃない。
まだ第一喚問を通過したに過ぎないんだから。