風味絶佳～嘘からはじまる２人の関係～

そこで考えてみる。

彼女は果たして相手の男に気があるのか否か？



では、検証してみよう。

まずは容姿から。

見た目は細身でナチュラルメイク、会社では常にパンツスタイル。

髪は長いが常に後ろで一本に結び、黒縁眼鏡をかけて顔を隠す。

まるで自分の性別を隠すかのように。

つまりぱっと見、可もなく不可もなく。

大抵の男性は彼女の存在を、気にも留めないだろう。

しかし、俺から言わせれば身体のラインまでは隠し通せていない。

足もウエストも細くて痩せてはいるが、スタイルはいい。

スカートこそ履かないが、何気にタイトな服装を好んで着てくるから、身体のラインが分かりやすい。

まあ、ここまで彼女を良く観察してる人間はそうそういないから、気付いている人間は少ないが。



次に性格。

彼女は同僚(男性)に女性扱いされることを極端に嫌う。

だから、重い荷物だって意地でも自分で運ぶ。

飲み会の席で結婚願望はあるのかと同僚に聞かれると、1人のときよりメリットがなければ必要はないと答える。

得意料理は何かと聞かれると、効率悪いから作らないとバッサリ。

彼女曰く、1時間かかって作った料理を食べ終わるのにはほんの5～10分。

その上食器を洗う手間がプラスされる訳だから、こんなに効率悪いことはない、のだそうだ。

確かに一理あるな。


もう1つ印象的な発言はコレ。

何で子供を産むのが女と決まっているのか。

どちらが産むか選択肢があっても良いのに、だそうだ。

彼女は別に自分が産みたくないわけではない。

初めから女性が出産すると決まっている事が納得いかないらしい。