風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
崩れ落ちそうな私の腰に手を回し、彼は間単に私を支える。

まるで、まだ逃がさないとばかりに。

あまりにも甘美で、あまりにも心地よくて。

次第に抵抗も止め、酔いしれる。

やっと解放されたとき、私は彼の胸に抱かれていた。

何も考えられない・・・・・・。

ただただ、胸が苦しくて。

だけど、愛しくて。

「誰にも渡さない。」

耳元で何か囁かれたけど、そのときの私には届いていなかった。






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