風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
そう言えば、

「田所、例の頼んだ件、解決したか?」

そろそろ2週間経つ、進展があった頃だろう。

「現在進行中です。もう少しお時間を頂ければ、万事解決するかと。」

珍しい、田所でも苦戦することがあるのか。

完全無敵の田所でも。

少し楽しくなってきた。


「まぁ、良いんじゃないか?
時間は十分にある、ゆっくりやってくれ。」

田所は何か言いたげだったが、結局何も言わなかった。

「・・・では他にご用がなければ失礼します。」

そう言って、さっさと部屋を出て行ってしまった。

俺は閉まったばかりのドアを見つめて、少しからかいすぎたかと反省した。







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