LOTUS~あなたに出会えたから~
やだ、と言おうとした私の声は声にならない嗚咽だった。

大介は黙って背を向けて行ってしまう。
私を置いて。

私は、その場から動けない。
桜が散っていく。

気がつくと足下の、桜の花びらが赤く染まっていくのに気づいた。

「・・・え?」

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