アイの愛
「相手の男も呼べ。親も呼べ。」

お父さんに言われるがまま彼に電話した

彼にお父さんはいない

彼とお母さんがきた

5人で話が始まった

お父さんは彼に質問攻めだった
彼は力強く
「産みます」
「育てます」
と返答している中
お母さんは横から
「今のあなたに養っていけるの?」
彼「はい」
「そんなに簡単なことじゃないとよ」
と涙を流して言った

妊娠している当の本人は泣いているだけだった…

1歳になる兄の子が
泣いている私の顔を
覗きこんできた

かわいい小さな手を伸ばしながら…

お母さんが私にどうしたいか聞いてきた

それまで散々産みたいと言ってきても分かってもらえかった気持ちから
「産みたいって言ってもどうせ反対するとやろ」と
言った

その言葉に対しても
お父さんは容赦なく
「産んでどうすっとか。今のお前達にできるって思ってるとか」 色々つっこまれた…

彼のお母さんも私のお父さんの話に同意する形で返事をしていた

結局私は
言いたい事も言えぬままこの子を諦める事となった…

彼は何も言い返さなかった私に少し怒っていた…
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