おっさんとは呼ばせない!
ゆかりの指に、指輪を通す。


…あれ、これって、返事もらってからだっけ?


「…ありがとう。……よろしくお願いします。」


ゆかりは、涙を流して、俺と指輪を見た。


「プロポーズを決意してしばらくしてから、自分がおっさんなんだって思って…」


「え?そうなの?」


ゆかりは、大事そうに指輪を触っていた。


「俺みたいなおっさんじゃ、ゆかりは結婚したくないんじゃないかって、不安になって…」


「あはは、そうだったんだ。」


ゆかりは笑って、俺の肩を叩いた。


…幸せにするから、ゆかり。
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