おっさんとは呼ばせない!
「な、なに?突然。」


何の前ぶれもなく、いきなり言われると、話の筋が見えない。
それに、遅れてきた事と、何の関係が?


「それが…、さっき家を出る前に、妹の雑誌読んだんだ。」


うんうん。


「特集で、“何歳からがおばさん、おっさんか”ってのやってて…。」


う、うん。


「…30、からだって…」


徳ちゃんはテーブルに顔をうつぶせになった。


「え、徳ちゃん…まさか、それで凹んでるとか?」


「当たり前だよ!だって、あと3日でおっさんなんだよ!?」


徳ちゃんは、いきなり顔を上げて、机を叩いた。
目はいたって真剣。


「いや、見た目とかもあるんじゃないの?それって。妹さん、15歳でしょ?若い子から見たら…っていうのもあるし。」


「いや!ゆかりはまだ俺の3つ下だろ?まだ余裕あるじゃないか!俺はあと3日!3日だぞ!?」


徳ちゃんは、かなり真剣な様だ。


こうなると、かなりやっかいなんだよなぁ…。
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