今夜、月も星もない海で…
ザザーン


ゴツゴツした岩場を、数分行くと突然彼は立ち止った。




「ね、アレ見える?」

スッと砂浜の方を指す彼の指の先には――





「……っ!」





青白く輝く無数の光





「海ほたる」



あたり一面にまるでイルミネーションのように光り輝いている。





「言葉…見つからない」


「ハハ、コレ見せたかった。月も星も隠れてるから、ぜったい今日だと思って」


「あ…りがとう」


「うん」
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