センセイと一緒(番外) ~feel.Izumi~
尚哉も腕を組み、唇の端で笑いながらすかさず言う。
なんだかもうわけがわからない。
和泉は頭の中の何かがプチッと切れるのを感じた。
ガシガシッと前髪をかき、叫ぶように言う。
「……あーもう!! あんたらはもう一緒の括りでいいでしょうが!? やってることも、ヤバさ加減もそんなに変わらないって!!」
「……芹沢……」
「笠原。間違ってもこういう『センセイ』にだけはならないでよね!? 鈴が泣くからっ」
と言った和泉に。
直樹は爽やかに笑い、口を開いた。
「大丈夫だよ。俺はこれから大学だからね? 未来はこれから開けていくし、いくらでも軌道修正できる」
その爽やかかつ朗らかな言葉。
少なくとも直樹は『まとも』分類に入る人間だろう。
――――今のところは。
などと思った和泉の横で、柊史がうっすらと笑って言う。
「……笠原。てめぇも素質は十分にあると思うがな?」
素質って……
と思う和泉の横で、尚哉もくすりと笑う。