センセイと一緒(番外) ~feel.Izumi~



ふわっとした真っ直ぐな茶褐色の髪に、夕凪を思わせる落ち着いた優しい瞳。

均整のとれた、すらっとした体をシックな黒いスーツに包んでいる。


白崎尚哉。26歳。身長180cm、血液型B。


3年D組担任。歴史研究部の顧問にして弓道部の副顧問。

日本史教師だが、実は現国・古文の教員資格も持っている。

性格は表向きは優しく丁寧だが、内面はけっこう感情的。特にこと恋愛に関しては異常なまでに執念深い一面を見せる。


尚哉はいつもの微笑みを浮かべ、和泉の方へと歩み寄ってきた。

和泉の横で、柊史は胡散臭げに尚哉を見る。

……その心底胡散臭げな、全身で存在を拒否するかのような眼差し。

思わず背を強張らせた和泉の横で、柊史は吐き捨てるように言った。


「……おい。なんでこいつがここにいるんだ」

「なんでって……先生だからでしょ?」

「そうじゃなくってだな……」


ひそひそ話す二人の前に、いつのまにか尚哉が立っている。

尚哉はクスリと笑い、二人を見た。


「相変わらず仲がいいですね、お二人とも。……芹沢さん、鈴菜はどこですか?」

「……なぜお前がそれを聞く?」


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