センセイと一緒(番外) ~feel.Izumi~




「冗談だろう。鈴とならともなく、コイツとサシで飲み屋など、はっきり言って拷問だ」

「それは僕も同感ですね。それなら一人で赤提灯にでも行った方がいい」

「……そういうキャラでしたっけ、先生?」


と思わず言ってしまった和泉だったが。

脇で不思議そうな顔をしている直樹を見、肩を落として脱力した様子で言った。


「笠原。頼むから、あんたは変な方面に走らないでよ? 普通が一番なんだからね、普通がっっ」


と目を血走らせ言った和泉に。

隣の柊史が目を細めて唇の端で笑った。

……その、迫力のある笑み。

我が兄ながら背筋がぞっとするのを感じる。

そんな和泉を見下ろし、柊史が口を開く。


「なんだかオレ達が普通じゃないって言いたげだな?」

「……さりげなく『達』で君と一緒の扱いにしないでほしいね」





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