黒姫























………うん、どんなに歩いても民家の明かりとか全く無い。

満月の光のお陰で足元は何とか見えてるけど、完全には見えないね。



木の枝とかに髪の毛引っ掛かったり…水溜まりに右足入っちゃったり。




道もさっきからボコボコの草ボーボー。






















「………はぁ…。」

本日、何回目になるか分からないため息が出る。




大分歩いたから黒ローブの人も追ってはこれないと思うけど、さっきから景色が全然変わってはくれない。




















「はぁ…………ん?」

尽きないため息を吐きながら膝まである草を足で掻き分けてると、一気に開けた場所にたどり着いた。



< 16 / 63 >

この作品をシェア

pagetop