黒姫
「これ、僕のお手製なんですよー。」

可愛いらしいフードに見とれていた時、ロゥファさんが嬉しそうに話してくれた。

「ロゥファさんがっ?!凄いですねっ!!こんな可愛い物、私が着ても良いんですか?」

「勿論です。ノア様のために作りましたから。」


正直、男性なのに器用だなーって思っちゃった。何か…料理とかも普通に作ってそうなイメージが出てきた。


「フード被らないといけませんが、そのフードは特殊素材で出来ていますので視界はクリアですよー。」

「本当ですかっ?!」


以前、レオンさんから借りたフードは視界が全く無かったので半信半疑だったけど…思い切ってフードを被ってみた。


「わぁっ!!本当だっ!!ロゥファさんの顔がちゃんと見える!」

目元まで被ったフードだったけど、被ってないかのように視界が鮮明に広がっていた。


「サイズは合ってますね。」

「ノア様お似合いですわ!」


ロゥファさんの横にリーンさんが来てくれて、二人共私を見て微笑んでくれた。


足元まであるフード。前は首元だけ閉めているので、手は自由に動かせる。


「さて、準備万端ですね!早速行きましょーか。」

「はいっ!よろしくお願いします!!」


お城の中はどんな風景が広がってるんだろ…。
ワクワクした気持ちと共に、私はロゥファさんと扉を開けて部屋の外に出た。

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