パステルカラーの恋模様 2
「ふ~、ドキドキするねっ」
啓ちゃんはそう言って、「ハイ」とあたしにクッションを手渡し、自分もぎゅっとクッションを抱きしめた。
ふふ、かなり興奮してるな?啓ちゃん。
しばらく予告編が続く。
「そういえば…結構これ怖いんだってね。鮫っちが言ってた」
「えっ、そうなの…?」
啓ちゃんが不安そうな声を出すから、軽くビビるあたし…。
すると啓ちゃんは、画面を指差して「あっ始まる!」と言って、あたしにもう一歩近づいた。
ほとんどべったり。
えーと…。
「……ち、近くない?」
「そう?」
ひーっ、啓ちゃん、ドアップ!
(でも肌キレイ。うらやましい!)
クッションを抱きしめて軽く首を縮める啓ちゃんに、あたしの胸はリンリン鳴りっぱなし。
それにしても啓ちゃん。
ポテチを口に加えたまま、「ん?」ってこっち見るのはやめなさい!
映画所じゃなくなっちゃうから~!