パステルカラーの恋模様 2
でもそっか。
もうすぐうちら、高校三年生だもんね。
受験生になるんだもんね…。
啓ちゃん、何気にちゃんと考えてるんだな。
気が重いけど、あたしもそろそろ、ちゃんと考えなきゃなぁ。
「美園は進路とか決まってる?」
「えっ?」
びっくりした。
心の中読まれたかと思った。
「んーん…。決まってないよ。啓ちゃんは?」
「俺も。明日、本屋寄って、赤本とか見てこよっか」
「そだね…。あ~あ!もう後回しに出来ない所まで来ちゃったんだね」
あたしがうな垂れると、啓ちゃんも同じようにうな垂れた。
あたしはさっそく愚痴る。
「やだなぁ…受験勉強するの…。気が重いよ」
「仕方ないっしょ。一緒に図書館とかで勉強しよ。ねっ」
そう言って笑う啓ちゃん。
一緒に図書館かぁ…。
あたしはキラキラと頭の中に映像が浮かんだ。
なぜか二人はシャキンっとした淵のめがねをしていて、参考書を開いて、二人で覗き込んで……。
啓ちゃんが問題を出して、答えを当てたあたしに、なぜかクイズ番組みたいな『ピンポンピンポン!』が流れて、啓ちゃんが「正解!」とバンザイしてる。
そしてなぜか、なぜか、上から紙ふぶきのようにマシュマロが落ちてきて……!