パステルカラーの恋模様 2
「ハイハイ、ごめんね、王子様」
あたしがからかうようにそう言うと、啓ちゃんは満足げに笑って、三回くらい頷いて立ち上がった。
本当に見るものは本棚なんだけど、そんな事もすっかり忘れて、店内をゆっくり回っていった。
「あ、俺、寝室にするなら、こんな感じがいい」
「あ、いいね。一言で言うなら…ナチュラルって感じ?」
「何カッコつけてんの(笑)」
啓ちゃんがあたしの後ろ頭を小突く。
あたしはマジマジとそのダブルベッドを見て思った。
もし啓ちゃんと新婚さんになったら寝室での朝は…。