パステルカラーの恋模様 2
「眠い?」
あたしがつい笑って聞くと、啓ちゃんは曖昧に「ん~…」とうなった。
「何か今日は……疲れた」
そう言って、啓ちゃんは足と腕を組んで、あたしの肩に頭を乗せて目を閉じた。
肩がぞくぞくっとする。
う、うわぁ~。
あたしは思わずカチンと固まって、両手を膝の上に置いた。
顔赤くないかな。
啓ちゃんは気持ち良さそうに、頭を何度か動かして、あたしの肩のちょうどいい所を探した。
それがくすぐったくて、可愛くて、あたしはドキドキしっぱなし。
寝顔を見てやろうと思って、チラッと啓ちゃんを見るとパッと目が開いた。
「わっ」
「起こしてね、着いたら」
「う、うん」
啓ちゃんは軽く微笑んで、また目を閉じる。
着いたら…って、あと一駅で着いちゃうんだけどね…。
幸せで、あったかくて…ああ、ずっと乗ってたいなぁ―…。