パステルカラーの恋模様 2
―…
最寄り駅に着き、あたし達は電車を降りた。
啓ちゃんはまだ夢心地で、目を擦っている。
改札を出て、階段を下りながら、あたしは聞いた。
「それにしても、その手、困るねぇ。包丁とか使えないよね」
「う~ん。でも、何とかなるよ!」
何を根拠にその笑顔?
「う~…そっかぁ…でもなぁ…」
あたしは想像した。
ぎこちない左手で包丁なんか使ったら…?
こう、ざくっと…!
いや~!それはアカ~ン!!
「いやいやいや!やっぱダメ、危ない!」
「大~丈夫だって。こっちの手もあるんだし」
啓ちゃんは左手をしゃきーんっと目の前に出してきた。
そしてへらっと笑う。
あたしは、それを振り払って言い通す。
「左手なんか、余計に危ないから!啓ちゃん右利きでしょ」
「そうだけど…でも、へーキだと思……」
「だーめっ!今日はあたしがご飯作るよ!」
すると啓ちゃんが目を輝かせ、しっぽを振った(ないけど)。
最寄り駅に着き、あたし達は電車を降りた。
啓ちゃんはまだ夢心地で、目を擦っている。
改札を出て、階段を下りながら、あたしは聞いた。
「それにしても、その手、困るねぇ。包丁とか使えないよね」
「う~ん。でも、何とかなるよ!」
何を根拠にその笑顔?
「う~…そっかぁ…でもなぁ…」
あたしは想像した。
ぎこちない左手で包丁なんか使ったら…?
こう、ざくっと…!
いや~!それはアカ~ン!!
「いやいやいや!やっぱダメ、危ない!」
「大~丈夫だって。こっちの手もあるんだし」
啓ちゃんは左手をしゃきーんっと目の前に出してきた。
そしてへらっと笑う。
あたしは、それを振り払って言い通す。
「左手なんか、余計に危ないから!啓ちゃん右利きでしょ」
「そうだけど…でも、へーキだと思……」
「だーめっ!今日はあたしがご飯作るよ!」
すると啓ちゃんが目を輝かせ、しっぽを振った(ないけど)。