パステルカラーの恋模様 2
そう言って見せ合ったオムライス。
あたしは啓ちゃんのオムライスに、ニコ二コした顔を描いた。
一応、啓ちゃんの似顔絵のつもり(笑)
啓ちゃんはあたしのに、『LOVE』ハート。
そして誇らしげに笑って言った。
「俺の愛」
ど、どんだけ、乙女心をりんりん鳴らせば気が済むの、アナタ!
「これ食べちゃうのもったいないね」
なんて言いながら、あたし達はオムライスを食べた。
啓ちゃんはぎこちなく幼稚園児みたいに左手でスプーンを握る。
そして、何度も美味しいって言ってくれた。
よかった!あたしはホッと一安心。
「ねぇ。何かホラ、こういう状況の時、やんなきゃいけないお約束、あるでしょ」
「え?」
急に啓ちゃんが言うから、あたしは思わず首を傾げる。
にんと笑ったこの顔…。
啓ちゃんのこの顔は、何か企んでる顔だ。