パステルカラーの恋模様 2
「お約束…??」
あたしがなかなか答えを導き出さないから、
啓ちゃんが痺れを切らして、自らアクションを起こした。
「あ~ん」
「ええっ!コホッ!ケホッ…えぇ!?」
あ~ん?!
「顔、赤っ!」
「えっ違っ!だって、えっ!?」
あたしは耳まで真っ赤。
だって、あ~んって、あのバカップルの極みみたいな、アレですよね?!
啓ちゃんは、「ホラ、早く」と体を乗り出してくる。
何か、これ、すっごい恥ずかしいよ!
啓ちゃんだけ余裕なのが何か悔しいので、あたしは意を決してオムライスを一口サイズスプーンに乗せて持ち上げた。
「あ、あ~ん…」
啓ちゃんがパクッとそれを食べる。
そして、もぐもぐしながら「うまい」と笑った。
そして、また顔を赤くするあたしをさらに笑った。
「だから、顔赤いって~美園。かーわい」
「なっ何か、啓ちゃんばっかり余裕で、ずっずるい!」
「ずるくないもーん」
啓ちゃんは知らん振りしてまた笑った。
やっぱ、啓ちゃんには敵わないッス……!