パステルカラーの恋模様 2
『美園、着いたけど…いないよ?どこにいんの、敵は!』
「違う違う!中!」
『え?中?……ちょ、待って?奴って何者?』
「え?ゴキブリだよ!大きいの!」
『えっゴキブリ?!』
啓ちゃんがあまりに大きい声出すから、あたしは目がバッテン。
『……あ~…そっか、ゴキブリ…なるほどそういう事かぁ……』
ど、どうした?
啓ちゃん?
『分かった。何かいらない新聞紙とかある?』
てなわけで。
あたしはさっと玄関の鍵を開け、啓ちゃんに新聞紙を手渡した。
啓ちゃんはキョロキョロと辺りを見渡す。
「き、気をつけてね!」
あたしは少しその場から離れる。
啓ちゃんは真剣な顔をして、「うん…!」と頷いた。
BGMはジョーズ。
緊張感が張り詰める…。
その時!
カサッ!
「啓ちゃん!そこ!」
「とりゃあぁぁ~!」
チーン。