パステルカラーの恋模様 2

―――

「本当にすいませんでした…!!」


啓ちゃんは、すっかり自分を取り戻しお母さんに頭を下げた。

「そんな、本当にいーのよ!」


お母さんは慌てて啓ちゃんに頭をあげるように言う。

「ほら、お菓子もっと食べて!美園の分なんかどうでもいいから。ねっ」


おい!!

お母さんはちゃっかりあたし達と一緒に座ってくつろぎ、下から持ってきたお菓子の袋をばりっと開け、啓ちゃんに差し出した。


「ありがとうございます。じゃあ…いただきます」


ヘヘッと笑う啓ちゃんを見てお母さんは………。


めっっちゃ笑顔。

つか、見つめすぎだから!


お母さんはイケメンに目がない…。

イケメンだらけのまるでパラダイスようだった某TVドラマは毎回チェックし、いちいちコメントをつけていた。

街を歩いていても、「あの子可愛い」。「あの子がハンサム」。とかチェックしてるし……


正直娘として、恥ずかしいから辞めてほしいのが本音なんですが。
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