パステルカラーの恋模様 2
お部屋でまったり
「美園、紅茶でいい~?」
「うん。ありがとー」
啓ちゃんがひょこっとキッチンから顔を出した。
あたしは暖房をつけて、ブレザーを脱ぎながら答えた。
そして、テレビの前までハイハイして、借りてきたDVDを袋から取り出す。
ポポちゃんがそんなあたしを観て、しっぽを振っている。
「ねぇ、啓ちゃん。どっちから観る?」
どっちも気になるんだよなぁ。
どっちの映画もかなりヒットしてたし、絶対おもしろいはず!
あ、優柔の啓ちゃんに聞いても埒が明かないかな。
「…あれ。ねー、啓ちゃん~?」
するとキッチンの奥の方から、「サスペンスー」と返事が返ってきた。
あら、即答?
啓ちゃんはお盆に紅茶とポテトチップスを持って、ニコニコ歩きながら答えた。
「おっけー、サスペンスね!」
あたしはそう言ってDVDをセットし、ソファーの啓ちゃんの隣にぼんっと座って、リモコンを手に取って、再生ボタンを押した。