パステルカラーの恋模様 2


「よーし、みんな席つけー」


10分くらいして、担任になる先生が入ってきた。

先生は、英語の上田先生だ。


二年生でも英語教わってたし、鮫島がよく怒られてたから馴染みのある先生だ。

しかも面白いし、面倒見いいし、よかった!


先生が教卓に手をつき、クラスのみんなを見渡す。


「えー、これから3-2の担任を務める上田です。今年は最高学年だし、受験もある。行事なんかも最後になるし、高校生活最後、悔いの残らないように楽しんで欲しい。みんなで頑張っていこうな!」


はーいっと明るい返事が飛ぶ。


先生が出席簿を開く。


「でー?みんな揃ってるかー?…ん?」


一つ席があいてるのに気づいた模様の先生。



「先生、鮫島くんがいませーん」


京吾くんが手をあげた。

クラス中が笑いに包まれた瞬間、ガラッと後ろのドアが開いた。
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