君と図書室で

「えっと、その、なんでも、ないから」


赤面したままの先輩は俯きながらも答えてくれた


え、照れてるの?これ。照れてるの?



.....へんなとこで照れる先輩だなあ



そして私は、まだ、俯いている先輩を横目にそろそろ本を読みたいなあ、とか関係の無い事を考えていた



「それじゃ、先輩。私、本を読みたいので」

「え、あ、うん。引き留めてごめんね」

「....いえ」



話し掛けると意外に早く元に戻った先輩は爽やかに微笑むと私の横を通り過ぎて行った


なんか、面白い人だったな...





< 11 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop