君と図書室で

そんなパワフルな時間を過ごした私達は由美ちゃんが言ったようにファミレスに来ている、というわけ



まあ、疲れたから、丁度いっかなって



「先輩、全然歌ってませんでしたよね」

「、まあね」



ちょっと気まずそうに答える先輩


それを見て少し罪悪感が芽生える

やっぱり、無理矢理連れてこられたから機嫌悪いのかな



だとしたら謝った方が、いいよね?



「先輩、」

「ん?」

「すいませんでした」

「え?」


目を丸くして不思議そうな顔をする先輩

多分私がいきなり謝りだした事が不思議なんだと思う


「無理矢理連れていってしまって」

「え、あ、あぁ」


それだけで理解した先輩は私から視線を外すと、何かを思い出すように上を見上げた


「あれ、ね」


すると、照れ臭そうに頭を掻いて視線をさ迷わせる先輩


「?」

「いや、別に大丈夫、なんだけど」

「....?」


そこで黙ってしまった先輩

大丈夫なんだ“けど”?



「あー、気にしないで」

「?、はい」



そう言うと先輩は手元にある珈琲を一口飲んだ






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