君色Diary
*第一章*
出会いは桃色
「うっそだぁぁ……」
そう呟きながら、ありえない数字の書かれた紙を、穴が開くほど見つめる。
紙を持つ手は、プルプルと震えて。
「このテストで30点なかったヤツは、この後、俺んトコに来るように。以上!」
そんな言葉に顔を上げれば、先生とバッチリ目が合った。
それと同時に、呆れたようにため息をつかれて。
もう一度視線を手元へ戻せば、
《1学期中間テスト 数学》と書かれたプリントに
【28点】という数字。
「……あぁぁぁぁ……」
それを見て、あたし、白崎 七海は、ガックリと机にうなだれた。
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