君色Diary
ドキン、ドキンと、聞いてみたい気持ちが膨らむ。
でもその反面、少し怖い気持ちもあって。
……ダメダメダメ!
片想い同盟、その2!
好きな人には積極的にだよ、あたし!!
これくらいで弱気になってちゃ、ダメなんだから…!!
「そ、空くん!」
「ん?」
ギュッと両手を握り締めて名前を呼べば、立ち止まって振り向く空くん。
あたしは空くんまで駆け寄ると、パッと顔を上げて、おずおずと髪を指差した。
「こ、これ……似合ってる……?」
あたしがそう聞けば、空くんは驚いたように目を見開く。
そして「あー……」と呟くように声を出せば、珍しく視線をさまよわせて。
お兄ちゃんに頼んだんだから、変ではないのは確かだけど……。
やっぱりそんな、「似合ってる」なんて言ってもらえるわけないよね……。