君色Diary
「ねっ、皆でプリクラ撮ろ!空ってば、そんな嫌そうな顔しないの!!」



ゲームセンターへ着くなり、あたしと陽向くんよりも先にそう言い出した葉月。

それに思わず陽向くんと苦笑していれば、空くんは嫌そうに顔をゆがめて。



「……俺、こういうの慣れてない」


「慣れてないなら、慣れればいいの!」



葉月は楽しそうにそう言うと、陽向くんと一緒に空くんをプリクラ機の中へと押し込む。

そして葉月と陽向くんが手早く操作すれば、早速撮影が始まって。



「うわっ、空ってば、すっげぇ無愛想!!」


「……慣れてないって言っただろ」



そう言った空くんは、一応ピースはしているものの、陽向くんの言うとおり、少し難しそうな顔をしていて。


……慣れてないって、本当だったんだ……。



ノリノリな葉月と陽向くんに、ぼーっとしながらも、とりあえず写る空くん。

そんな3人にクスクスと笑って撮影しているうちに、残り2枚となって。



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