君色Diary
「じゃあ、あとは1枚ずつ、空と七海、私と陽向で!観覧車でのペア、交代ね」


「まずは空とななみんからな!」


「へっ!?」


「……は?」



葉月と陽向くんは、唐突にそう言い出すと、パッと外に出る。

つまり中には、あたしと空くんだけになって。


えっ、えっ!?

いきなり二人で撮るの!?

どうやって!?


突然な二人きりの状態に、頭が一気に混乱する。

「待って、待って」と言ってみるものの、撮影が止まってくれるわけもなく。



『真ん中に寄って、好きな人を見るように~!』


軽快なメロディーと音声に合わせて、パッと画面に次の背景が映し出される。


無理無理無理!!

そんな、二人で近寄るなんて……!!

っていうか、好きな人って……!!



< 115 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop