君色Diary
「陽向くんが観覧車って……。この前、遊んだときのこと?」



ふと頭にピンとくるものがあり、おずおずと聞いてみる。

それに葉月はこくりと頷く。

同時にあたしの頭には、嫌な予感が浮かんできて。


これ、観覧車に乗るとき、陽向くんが、あたしを選んだときのことだよね……。

陽向くんからしてみれば、色々我慢できそうになかったからだけど……。

葉月からしてみれば、陽向くんに避けられてるように思えても、しょうがないはず…。

って、あたし、気づくの遅すぎた……!!



「あ、あのね、葉月!陽向くんはその…別に葉月を避けたり、嫌がったりしてたわけじゃなくてね……!!」



普段しっかりしている分、1度弱気になったり悩んだりすると、葉月はなかなか立ち直れない。

つまり、今、この状態を早く抜け出さないと、色々大変なわけで。


どうしよう、どうしよう……!!

陽向くんが葉月のことが好きだなんて、言えないし……!

これって、あたしのせいでもあるよね!?

でも、下手に謝っても、誤解を生みそうな気が……!!



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