君色Diary
体育館の中で、久しぶりに先生と言い合いをしていれば、間に入ってきた空くん。

それに先生と二人でハッとすれば、近くでバスケをやっていた部員の数人がこっちを見ていて。



「先生、七海をからかう俺の楽しみ、取らないでくださいよ。ってか、早く用件言ってください。制服で体育館は暑いんで。どうせ陽向と葉月のことなんでしょ」


「あっ……お、おお」



見られていたことが恥ずかしかったのか、先生は少しどもりながら返事をすると、ジッとあたしを見る。

それに“なんだろう?”と首を傾げれば、近くに置いてあったカバンを無言で渡された。



「……なんですか、これ……。ジャージ?」



カバンの中には、レディース用のジャージが入っていて。

それを取り出してみれば、あたしはますます首を傾げた。


なんでジャージなんて……。

っていうか、どこかで見たことあるようなデザイン……。

で、これをあたしにどうしろと……?



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