君色Diary
「今日は何色にしよっかなぁ…」



そう呟きながら、今日の日付のページを開いて、筆箱をあさる。

すると、机に突っ伏していた空くんが、不思議そうな顔で、起き上がった。



「なにそれ……手帳?」


「うんっ!毎日一言でもいいから、日記書いてるの」


「……やたらカラフル……」



空くんは、あたしの手元を覗き込んで、そう呟く。

そのページには、3日前までの日記が紫と黄緑と黄色で書いてあって。



「その日の気分の色で書いてるんだよ。昨日は葉月と昼休みに盛り上がったから、あたしの勝手なイメージカラーの黄色なの」


「葉月?……って、天宮葉月?」


「うん!知ってるの?」


「知ってるもなにもなぁ……」



空くんは昔を思い出すように遠くを見ると、フッと笑う。


そして視線をあたしに戻すと、ぷっと小さくふきだした。


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