君色Diary
「……それ、褒めてるの?」


「俺的には褒めてる」



ニコッと笑いながら頭をなでる手にキュンッとしながらも、同時に少しだけ、チクッと胸の痛みを感じる。


“葉月”って、普通に呼び捨てしてた……。

仲……いいのかな?



嫉妬というには、大げさだけど。

少しだけ気になって。

チラッと空くんを見れば、「ん?」と軽く首を傾げられた。



「あ、葉月のこと?あいつとは元同じ中学で……」



そこまで言いかけると、突然ガラッと開いたドア。

そのせいで、空くんの声はかき消される。

それに驚いて、空くんと同時にドアの方を向けば、二人分の人影があって。

< 19 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop