君色Diary
「だって、陽向くんが!!」


「だって、ななみんが!!」



思わず陽向くんとお互いを指差せば、「はいはい……」と、諦めたように空くんが呟く。


それに再び二人で口を開きかけると、見かねた葉月がグイッと陽向くんの服を引っ張った。



「二人ともいい加減にしなさい!空も呆れてるでしょ!それに陽向は、言いたいことがあって来たんじゃないの!?」


「「……すみません」」



怒る葉月に素直に頭を下げる。


男だらけの男子バスケ部のマネージャーをやっているせいか、葉月は注意するときや、怒るときは、かなり怖い。

なんでも、“そんな生ぬるい口調で注意しても意味がない”らしい。



この前、部活で本気で怒ったときの話を聞いたときは、
ただ聞いてるだけのあたしでさえ、つい震えちゃったからね……。



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