君色Diary
ズキン、ズキンと胸が痛い。

心の奥に潜んでいた、黒い感情があふれ出す。


茉莉花ちゃんは悪くない。

可愛くて、優しい子なのに。


頭ではわかっているのに、感情はそれに反して。



「違う……」


「え?」



呟いた声に、空くんが反応する。

生ぬるい風が頬をなでて、気持ち悪い。



「いつも通りじゃ、ない……」



声が微かに震える。

“言いたくない”

“知られたくない”


そう思うのに、一度開いた口は閉じなくて。



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